冬の王様、大福引き会の補助券を手にする
それほど遠くない昔、BB.XX01年のとあるミシガン大学に痩せっぽちな青年がいました
彼の名はブレイディという
後に彼の名は世界中に知れ渡り伝説とも神話とも冬の悪魔とも言われるようになるのだがそれはまだ少し先の話…
ブレイディ青年はある岐路にいた
ミシガン大学では大好きなアメリカンフットボールをみっちりと楽しんだ
ポジションはもちろん華形のQB
ルーキー時からレギュラーで活躍とはいかなかったものの着実に成長を遂げていたブレイディ青年は最終年にまずまずの成績を残した
しかし、実績十分との評価されず 夢のフットボール選手か保険のセールスマンの瀬戸際にいた
ブレイディ青年
「子供の頃に憧れたモンタナと同じフィールドに立ちたいなぁ〜…」
「まだ自分には力不足なのだろうか…実績は残したつもりなんだけどなぁ〜…」
ブレイディ青年は4月にある大福引き会の事を思っていた
カリフォルニア生まれのブレイディ青年のヒーローはジョー・魔術師・モンタナだ
金色のヘルメットに燃えるような紅のユニフォームに憧れていた
大福引き会でサンフランシスコ・49ersに引いてもらう事を少しだけ望んでいた
しかし、この頃のブレイディ青年は大福引き会の参加権が届くのか分からなかった
最も参加権が届いたとして保証のないものだが…
実績はある程度残した自負はあるものの悶々としていた
ある時、街を歩いていたブレイディ青年は紺色の怪しげな衣装を纏っていた男に声をかけられた
怪しげな紺色の男
「はて??君はミシガン大学のブレイディ君だな??浮かない顔をしているな…」
ブレイディ青年
「おじさんは誰ですか??僕を知っているんですか??」
怪しげな紺色の男
「まぁ…知っている…ってところだな…」
「その顔はそうだな…大福引き会の心配をしているといった具合の顔だという事までは知っている…」
ブレイディ青年はズバッと核心を突かれた
ブレイディ青年
「おじさんは…僕はどうなのですか??」
ブレイディ青年は紺色の怪しげな男に尋ねた
怪しげな紺色の男
「私は…まぁ…気に入っている…だがな…他の人はどうだろうな…」
紺色の怪しげな男の話をじっとブレイディ青年は聞き入った
怪しげな紺色の男
「もし…大福引き会の参加権の事で気になっているのであれば…参加権は出すことはできないが…どうだ…この大福引き会の補助権をやろう…それで少しは気が晴れるのではないか??」
「まぁ…この補助権の意味は君もよく知っているだろうけどね…これでしっかりと自分を磨いて来たるべき選択の時に準備するといい…」
ブレイディ青年は大福引き会の補助権を紺色の怪しげな男から受け取った
ブレイディ青年
「ありがとうございます!!もっと自分を磨いて自信を持って大福引き会を待ちます!!」
ブレイディ青年は紺色の怪しげな男に張りのある声で言った
怪しげな紺色の男
「いい顔になった…私は君のそういう顔が好きだ…自信に満ちて誰もが君のために全力を尽くして動く…そういうところをもっと磨くんだ…」
「君はそういう意味では今年一番の人間だ…いつか君が語り継ぐ伝説となる日が来るような気がする…」
ブレイディ青年は最後の言葉が気になったが紺色の怪しげな男に感謝を告げた
何はともあれ大福引き会に参加できる可能性を手にした
情熱の紅色の憧れとは反対の冷酷な闇に包まれた紺色にも見える未来…
不安がない訳ではないがこれからの自分の未来を信じる決意が固まった
ブレイディ青年の茨の道が始まる…